第2弾・米子市美術館で「写真力」を体感!
【レポート】米子市文化財団連携事業 こども夏休み体験ツアーで「写真力」を体感!
米子市文化財団では平成22(2010)年から、夏休み期間中の小学生を対象に
財団が管理・運営を行っている米子市内の文化施設(米子市児童文化センター、米子市美術館、米子市立図書館、米子市文化ホール、米子市公会堂、米子市淀江文化センター、米子市立山陰歴史館、米子市埋蔵文化財センター)を貸切バスで巡り、プラネタリウムや展覧会鑑賞、舞台技術体験や各施設のバックヤードツアーなどを楽しんでもらう「こども夏休み体験ツアー」を毎年開催しています。
今年度のツアー最終日 8月7日(金)Dコース(1日コース)の行程は、米子市淀江文化センター(見学と舞台技術体験)→ 米子市美術館(篠山紀信展観覧)→ 米子市立図書館(見学とおはなし会など)。
米子市美術館では、小学4~6年生・22名のみなさんに、
現在好評開催中の「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」を観覧していただきました。
まず、展示室に入る前に、篠山紀信さんについての紹介や
鑑賞時のマナーについてレクチャーを受けます。
そして、さっそく展示室に入ります。
一番はじめに観ていただくのは、
入口に黒いカーテンのかかった「GOD」の展示室です。

きんさんぎんさんや大原麗子、夏目雅子、美空ひばり…。
みんな、リアルタイムではもちろん知らない人ばかり。
でも、じっくりと解説を聞きながら、巨大なポートレートに眼をみはります。
しかし、これだけではありません!
2階へあがると、さらに巨大な写真があるのです。
こちらは、「BODY」の部屋に入ってすぐの場所に展示している 《大相撲》です。
撮影されたのはちょうど20年前、1995年。
この時には、なんと、日本相撲協会の会員すべてが
両国国技館に集合したそうで、
合わせて1100人以上の顔が、一斉にこちらを向いています。
お相撲さんの顔、顔、顔…
「お相撲さんじゃない人も写ってる!」
そう、よ~く見ると、力士だけでなく、行司さんや呼出さんも勢揃いです。

この横長の巨大な作品は、
8×10(エイトバイテン)と呼ばれる大判カメラを
3台同時に使用して撮影されました。
この方法は、「シノヤマ」×「パノラマ」=「シノラマ」と呼ばれ、
大画面に密集するひとりひとりの表情までくっきりと写し出されています。
そして、一番最後の展示室は
「ACCIDENTS(2011年3月11日、東日本大震災で被災された人々の肖像)」。

この中には、ちょうど撮影当時、小学生だったお子さんも写っています。
みんな、廃墟の前にたたずむ被災者の表情を、真剣に見つめています。
この日は、たっぷり1時間かけて作品を鑑賞していただきました。
このツアーに参加してくださった小学生のみなさん、
どうもありがとうございました。
ぜひまた米子市美術館へお越しください!
(この「篠山紀信展 写真力」は8月23日(日)まで会期中無休でご覧いただけます!)